近年、ブームになっている激辛料理。テレビ番組でも取り上げられる機会が増えたり、フェスが賑わっていたり、大きな注目を集めています。私も好きで中本によく行っています。
さて、人はどうして辛い食べ物を欲するのでしょうか?
NHKの番組「チコちゃんに叱られる!」で、人が辛い食べ物にやみつきになる理由を紹介していました。
そもそも、辛いは味覚ではありません。「辛い=痛い」です。
この痛みを抑える際に、人間は強い快感を覚えます。これが人体の構造に紐づく人間が辛さを求める理由です。
ただ、私はこれだけが理由ではないと思っています。
体が求める以外にも、人が辛いを求める理由は存在しているはずです。
私は、人体の構造ではなく、人間の行動や深層心理をもとに考えました。
承認欲求か自己実現欲求か?
欲求という言葉を耳にしたことはありませんか?
マズローが提唱をしていますが、人間の欲求は5段階あります。
- 生理的欲求:生命を維持したい
- 安全欲求:身の安全を確保したい
- 社会的欲求:集団に属したい
- 承認欲求:自分の価値を認めてもらいたい
- 自己実現欲求:自分の能力を最大限に発揮したい
生理的欲求が満たされたら、次は安全欲求を求めます。その次は社会的欲求…というように、少しづつ求める内容が漠然としていきます。
特に、上記の1~3は欠乏欲求と呼ばれ、現代の日本では生きているだけで満たされる欲求です。そのため、4と5が人によって異なるケースがほとんどです。
つまり、現代の日本人は、基本的には承認欲求か自己実現欲求のフェーズにいるのです。それぞれを見てみましょう。
4の承認欲求とは、自分の存在を認められる欲求のこと。承認欲求は人からの目が大いに影響します。
一方で、5の自己実現欲求は、自分がなりたい姿を求める欲求です。そのため、自己実現欲求に人目はあまり重要ではありません。
5段階の順序に従えば、承認欲求が満たされない限り、自己実現の欲求は芽生えません。
承認欲求フェーズにいる人は、他者から認めてもらう経験をたくさんして、欲求が満たされることで、自己実現欲求フェーズに移行するのです。
ただ、SNSの「いいね文化」の影響もあり、現代では承認欲求を満たしたい人が多いと私は考えています。
人が辛い物を食べる3つの理由
話が人間の欲求の話になってしまいましたが、本題を考える上でとても重要です。
なぜなら、私は激辛好きには、承認欲求が高い人が多いと考えているからです。
承認欲求を満たしたい人が、その手段として激辛料理を食べるという選択をとるケースが増えたのだと思っています。
これらをもとに人が激辛料理を食べる3つの理由を考えました。
①人とは違うという承認
冒頭でお話の通り、辛いは味覚ではありません。痛みです。では痛いのになぜそんなものを食べるのか?
不思議ですよね。でも、答えは簡単。痛いから食べるのです。
痛みという苦業を好んで求める人はいません。それだけ希少性がある。レア度が高い。大多数の人とは違う存在なのです。
“ほとんどの人ができないことをできる”のはスゴイことですよね。激辛料理を食べるというのはそういうことです。
激辛料理を食べるだけで、人とは違うという点で「あなたはスゴイ」という自己承認を得られるのです。
②コミュニティでの優劣
激辛料理を食べる人口は年々増えているように思います。ただ、その中でも優劣があります。
例えば、中本の北極ラーメンを食べられるか? 蒙古タンメンでもギリギリか?などです。
激辛料理を食べられる人というコミュニティ内でも、スゴイかどうかのせめぎあいが存在しています。
スゴイ人たちの中に入っても自分はスゴイのか? 一流野球選手がメジャーに挑戦するようなものでしょう。(何か違う)
コミュニティ内でも承認欲求を満たされる環境にあるのです。
③自身の成長を実感できる
最後の理由は自己実現欲求にも近いかもしれません。
今まで食べられなかった辛い物が食べられるようになると、自分の成長を実感できます。その結果、コミュニティ内での順位が上がり、辛い物を食べない人からの賞賛も大きいものになります。
できなかったことができるようになることで、自分への承認が大きくなる。こうした経験がしやすい点もあるのでしょう。
まとめ
今回は夏にぴったりな話題で考察をしてみました。激辛料理好きを煽った内容になっていたらすみません。
ただ、私が承認欲求の塊で、どうして激辛料理が好きなのかを考えたらこの結論に行き着きました。笑
とはいえ、辛い物を食べて仲間内でヒーヒー言い合う楽しさもあります。一概に承認欲求では片づけられないと思います。夏のコンテンツとしての役割も大きいのかもしれませんね。
私はこの夏も激辛フェスに、承認欲求を満たされに行ってきます。
それでも欲求は満たされないと思いますので、この記事を読んだ人は僕のことをたくさん褒めてください。笑