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【2024年版】おすすめのどんでん返し小説50選!衝撃的なミステリー小説を紹介

どんでん返し-小説-50選

どんでん返しが大好きな「たかひでの本棚」です。

これまで千冊を超える小説を読んできましたが、中でもどんでん返し系が大好き。予想を覆される、騙される体験が爽快なんですよね。この感覚がわかる方とは友達になれそうです。

この手の小説はほぼ読み尽くしているので、日本に存在するどんでん返しは大抵食らってきています笑。

そんな私が「特に騙された!」「みんなにも同じような思いをしてほしい!」という極上の小説を、50作品ピックアップしました。ひとことと一緒に紹介するので、ぜひ小説選びの参考にしてみてください!

おすすめどんでん返し小説50選

おすすめのどんでん返しミステリー小説を50選にして紹介します。カテゴリにわけて、それぞれでおすすめ作品を紹介するので、自分の好みや読みたいと思っているジャンルで探してみてください!

定番どんでん返し小説15選(1~15)

1.綾辻行人『十角館の殺人』


「これまでで一番どんでん返しが凄かった小説は何?」と聞かれたら間違いなくこの作品を挙げます。ミスリードから仕掛けられていたトリックまですべてが秀逸。

記憶を消してもう一度あの衝撃を味わいたい…。まだ読んでない人の脳みそがメルカリに出品されてたら買ってます。

“たった一行で世界が反転する”という謳い文句は伊達じゃない。その一行を読んだ瞬間は、何が起きたのか理解できませんでした。ずっと騙された情報でページをめくっていたのです。

【感想】たった1行で世界がひっくり返る(綾辻行人『十角館の殺人』)

2.我孫子武丸『殺戮にいたる病』

猟奇殺人犯、殺人犯の母、元警察官。3人の視点で殺人事件の真相に迫っていく物語。「どんでん返しがすごい」ではほぼ必ず名前が挙がる作品です。

推理して読んで見ると「真相わかったかも」となるかもしれません。私はそうなりました。しかし、甘く見過ぎていました。全くの予想もしない角度から真実が浮かび上がってくるのです。

あまりの驚きに、後半の数ページは何が起こっているのかを理解できず、文字を追うだけで精一杯。該当箇所を読み返して再び驚いてしまいました…。

【感想】最後に明かされる驚愕の事実!3者の視点で語られる事件(我孫子武丸『殺戮にいたる病』)

3.歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』


こちらも『殺戮にいたる病』と同様、どんでん返しがすごい作品では絶対に名前が出てきます。というのも、本作は「どんでん返しを描くために作られた」と言っても過言ではないからです。

過去と現在。2つの時間軸で話が進んでいくのですが、最後には文字から得ていた情報と現実とのギャップにやられます。気付けるわけがないし、読者を嘲笑うかのようなラストが待ち構えています。(個人的には大好きでした)

本作はその出来栄えから、賛否両論が激しいです。何でもいいからどんでん返しを食らいたい人にはオススメ。アンフェアが嫌いという人は避けた方が良いです。

【感想】騙されない人はいないどんでん返し(歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』)

4.倉知淳『星降り山荘の殺人』


こちらも賛否両論が多い作品。個人的にはとてもありなので、オススメに挙げました。どんでん返し作品の中でも少ない、ある盲点を突いた作品でした。

探偵と助手が訪れた雪の山荘で殺人が起こるという、よくあるクローズドサークルもの。本を読みやすい工夫も施されているのでスラスラ読めます。

そして、最後にはあることに騙されていたと気づかされる。頑張ればわかったかもしれないので、よりスゴイなと感じざるを得ませんでした…。

小説ならではのトリックなんですが、映像化も見てみたいと作品。この意味は読んでもらえばわかると思います。

【感想】一切嘘がないからこその驚き!(倉知淳『星降り山荘の殺人』)

5.荻原浩『噂』

香水の新ブランドを広めるために始まった都市伝説。それは「レインマンが出没して、女の子の切っちゃう。でもミリエルの香水をつけていれば大丈夫」というものだった。

ただの噂のはずだったのに、いつの間にか現実になってしまう。本当に足首のない少女の遺体が見つかってしまうのだった。犯人と事件の真相は?

最後の一行が衝撃的過ぎる一冊。まさかのオチだったので、いまだに何が書かれていたのか覚えています…。どんでん返しが好きな人は読み逃し厳禁の作品です。

6.乾くるみ『イニシエーション・ラブ』

「最後の二行で世界が反転する」という触れ込みを持っている作品。最初に読んでいる時は、ただのラブストーリーにしか思えないはずです。

しかし、触れ込みの通り、最後の二行で世界が一気に変わります。思い描いていた世界がまったく別物に変貌します。未読の人がとても羨ましいです。

どんでん返しが好きな人は避けては通れない作品だと思います。

【感想】二度読み必至!世界が反転どころじゃない(乾くるみ『イニシエーション・ラブ』)

7.殊能将之『ハサミ男』

美少女を殺害し、死体の首にハサミを突き立てる。そんな殺人をしている猟奇犯の通称「ハサミ男」。3番目のターゲットを決めて、周辺を調べるなど実行に向けて動いたところ、何者かが彼女を殺害してしまう。

しかも、自分の手口を真似して事件を起こされてしまうのだった。彼女を殺害したのは誰なのか。獲物を奪われた挙句、自分の模倣をされた「ハサミ男」は犯人を見つけようと動き出すのだった。

どんでん返しが凄い作品と言えばでよく挙げられる作品。最後の最後まで気が抜けないようになっており、驚きの展開が待っている。

8.森博嗣『すべてがFになる』

孤島にある壮大な研究所。外界から隔離されたこの環境で生まれ育った真賀田四季。彼女は日本中の誰もが認める、まぎれもない天才なのだった。

そんな彼女の元を訪れた、犀川と西之園だったが、真賀田四季がウェディングドレスをまとい両手両足が切断された状態で発見される。現場は完全な密室だったはずなのに、誰がどうやって事件を起こしたのか?

タイトルの意味がわかった瞬間は鳥肌が立ちました。もちろん、トリックや伏線もしっかりしているので、ミステリ好きな人には楽しめる作品になっています。

メフィスト賞の第一回目の受賞作。シリーズにもなっているので、面白かった人は続編も読んでみてください!

【森博嗣】S&Mシリーズの読む順番は?『すべてがFになる』からなる全10作のあらすじと一緒に紹介!

9.相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』


“すべてが伏線”という触れ込みで話題になっている作品。この謳い文句に嘘はありませんでした。本当に何もかもが伏線でした。

霊媒師の能力を持った翡翠が導き出した答えを、作家の香月が論理的に解き明かすというミステリ小説。正直あることが明らかになるまでは「こんなもんか」という印象でした。(伏線分かりやすすぎwwwとさえ思ってましたごめんなさい)

しかし、後半の数十ページで明かされた真実に度肝を抜かれました。上の感想を持っていた自分が恥ずかしくなるくらい、えげつない騙され方をしていたのです…。

【感想】すべてが伏線!あなたも絶対に騙される(相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』)

10.大山誠一郎『仮面幻双曲』

戦後間もない日本の旧家を舞台にしたミステリ小説。

ある女性の死をきっかけに、双子の弟は、兄を殺すことを決意するのだった。殺害計画を立てた彼はそのために整形をして、旧家に潜んでいるようなのだが…。

昔ながらの雰囲気が漂う、本格的なミステリの様相を感じる作品。その中で、整形によって別人になっている弟は誰なのかという論理パズルのような楽しみもある。

斜め上の角度からやってくる真相には、きっと誰もが驚くはず。

11.泡坂妻夫『しあわせの書』

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体・惟霊講会。布教のための小冊子・「しあわせの書」に隠されている秘密とは一体何か?

事件の犯人やトリックというよりも、作品全体に仕掛けられているとんでもない事実に驚かされる一冊です。初めて読んだ時にはものすごいトリックに驚かされました…。(ネタバレになるので抽象的なことしか言えない…)

元祖・紙の本ならではのトリック。まだ読んでない人はぜひ手に取ってみてください。

12.五十嵐律人『法廷遊戯』

法律家を目指す若者たちが集うロースクールを舞台にしたリーガルミステリ。主な登場人物は3人。過去にある闇を抱えている久我清義と織本美鈴。そして、彼らと同じロースクールに通う天才・結城馨。

本作は2部構成になっており、1部ではロースクールで行われる無辜ゲームという模擬裁判を中心に話が進んでいく。清義たちの過去を知る何者かが、動いている様子が描かれる。

そして、第1部の最後にとんでもない事件が起こり、第2部へ。第2部では、実際の法廷を舞台に、ある事件の裁判が行われるのだった。

ラストの伏線回収が素晴らしい作品。前半から華麗に仕掛けられていた伏線の数々が、どんどん明かされていく展開は爽快感がありました。

法律用語がたくさん出てきますが、すべて丁寧な説明がついているので、まったく知識がなくても読める。むしろ読みやすい小説です。

法廷遊戯【感想】法律×ミステリ!法廷を舞台にした罪と罰の物語(五十嵐律人『法廷遊戯』)

13.梶龍雄『龍神池の小さな死体』

死期が迫った母から告げられた衝撃的な言葉。「お前の弟は殺されたんだよ」の意味を探るべく、生まれ育った土地を訪れた大学教授。

事故で死んだと聞かされていたはずなのだが、「殺された」というのはどういう意味なのか。弟の死の真相を探るべく、捜査を始めた男が見つけた衝撃的な真実とは?

謎が多い中で進んでいく物語。そして、かなり序盤から仕掛けられていたヒントが後半で明らかになっていく。構成を含めてかなり上手な作品で、二転三転の展開を楽しめる濃厚なミステリでした。

14.東野圭吾『秘密』

自動車部品メーカーで働く39歳の杉田。彼の妻と娘がバスの事故に遭ってしまい、妻は命を失ってしまう。しかし、重体だった娘が意識を取り戻すと、そこには妻の魂が入っていたのだった。

死んだはずの妻が娘の中にいる。不思議な状態での生活が始まり、娘の中にいる妻とともに日々を過ごすことになるのだが…。

周囲の人間を含めた人間ドラマとして素晴らしい一冊。ミステリの要素は薄く、感動的な内容になっています。しかし、ある種の驚きや心に残るくらいに衝撃的なので、この中にいれました。

15.殊能将之『黒い仏』

2つの視点で進んでいく物語。探偵の石動は、助手のアントニオとともに宝探しをする。そして同じ時間軸では、ある殺人事件の犯人を、警察が追っかけている。

順を追って読んでいる時には、2つの出来事がどこで繋がるのか想像がつかない。しかし、捜査が進んでいくにつれて、徐々に話がリンクしていることが明らかになります。

そして、最後の推理パート。まさか過ぎる展開が待ち構えていました。予想できるわけがなく、むしろ受け入れることでも精一杯のストーリーが始まるのでした。

思わず笑ってしまう展開で楽しかったですが、賛否両論あるような作品です。麻耶雄嵩さんが好きならオススメです。

【感想】クセが強すぎるミステリ作品!突如訪れるまさかの展開(殊能将之『黒い仏』)

人気作家のどんでん返し小説10選(16~25)

16.道尾秀介『カラスの親指』


どんでん返しには大きく2つのパターンがあると思ってます。1つは先ほどの『十角館の殺人』のような「思っていた世界が全くの別物だった」というもの。読者を誤解させるタイプのどんでん返しです。

もう1つが「何もかもが伏線で最後にすべてが一本に繋がる」というもの。登場人物を含めた全員を騙すタイプのどんでん返しです。本作は、このタイプのどんでん返しで私が1番好きな小説です。

詐欺師たちの物語なんですが、最初から最後まで、何もかもが騙しの一部でした。良い感じにヒントがあったことが、最後にはわかるのでより悔しい。でも読後の騙された感は爽快です。

【感想】一筋縄では終わらない!どんでん返しの先にある衝撃のラスト(道尾秀介『カラスの親指』)

17.道尾秀介『ラットマン』


23年前に起きた姉の転落死。そして現在、恋人が倉庫で不運な事故死を遂げた。しかし、これらは殺人の可能性もあり…。『カラスの親指』の作者・道尾秀介さんの作品。ミスリードがかなり秀逸な一品です。

「あれはそういうことだったのね!」と思ったら、「そういうことじゃなかったんかい!」という展開がずっと続きます。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、最後まで息をつく暇がありませんでした。幾重にも重ねられた罠を味わってみてください!

【感想】きっと騙される!思い込みと真実の相違(道尾秀介『ラットマン』)

18.米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』


私が一番好きな小説。このサイトではことあるごとに紹介してる作品です。

5つの短編が収録されている本作。すべて最後の一行でどんでん返しが起こります。これは比喩でも何でもなく、本当に最後の最後にどんでん返しが起こるのです。

最初の物語は40ページ程度の短いのですが、最後の一行を読んだ瞬間に思わず笑ってしまいました。愉快な笑いではなく、上手なオチ過ぎたのです。この話にハマったのであれば、全作楽しめるでしょう。特に2作目の「北の館の罪人」と4作目の「玉野五十鈴の誉れ」は間違いなく高評価になるはず。

どんでん返しが好きなら絶対に読んだ方が良い一冊です。

【感想】どんでん返し好きなら読んでおきたい一冊(米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』)

19.東野圭吾『容疑者Xの献身』

ガリレオシリーズの3冊目。初めての長編なので、もっとも有名な作品かもしれません。

主人公は天才物理学者のガリレオ。彼は、同じ大学に通っていた天才数学者・石神と偶然の再会を果たします。

そんな折、都内である男が殺される事件が発生。最有力の容疑者は男の前妻でした。しかし、彼女には鉄壁のアリバイがある。その裏には、石神の存在があったのでした。

犯人は最初からわかっている、倒叙ミステリで天才同士の頭脳戦が素晴らしい作品。作品にぴったりハマるトリックが最高でした。読み終えたあとに残る虚しさのような、苦しさのような、あまり味わえないような余韻も心地よかったです。

20.伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』


現在と2年前の2つの軸で物語が進んでいきます。これらが最後には一つに繋がるのですが、そこに至るまでの伏線回収が素晴らしすぎる。

何もかもが伏線だった。関係のない描写は一切ないくらい仕掛けられていました。一文字たりとも読み逃しは厳禁というレベルです。

(ネタバレになるので思い切り伏せますが)特に、「○○の○○」という部分は本当に鳥肌もの。こんなに単純なトリックで読者を欺けるのかと感心してしまいました。

【感想】どんでん返しがエグイ!伊坂初心者にオススメの小説(伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』)

21.麻耶雄嵩『蛍』


どんでん返しにしては珍しいタイプの小説。どう珍しいのかは読んでみてください笑。どういう意味なのかは読めばすぐにわかると思います。

クローズドサークルで起こる殺人事件を扱ったミステリではありますが、正直そんなのはどうでも良いです。それ以上にとんでもない仕掛けがありました。小説をよく読む人、特に、どんでん返しを一通り経験した人は絶対に騙されます。

ミスリードも上手だし、騙すポイントが完璧すぎる。最後まで飽かすことのないストーリー展開なので、小説をよく読む人にはオススメしたい小説です!

【感想】小説好きが絶対に騙される一冊(麻耶雄嵩『蛍』)

22.麻耶雄嵩『貴族探偵』


独立短編集なのですが、本作については「こうもり」が凄すぎるので入れました笑。「驚いた」なんて言葉では済まされない。話が終わってもしばらく意味がわかりませんでした。

読む前から「絶対騙される」「読んでも一回じゃ意味がわからない」とは言われていたにも関わらず、思い切り騙されたし、意味がわからない状態になりました。

そして、読み返してみると、本を投げ出したくなるくらい、めちゃめちゃ上手に欺かれていたことに気づかされました。

この爽快感は全世界の人に味わってもらいたい。「あのトリックは気付かないよね!すごいよね!」ってトークがしたいです笑。

【感想】推理をしない探偵のとんでもミステリ(麻耶雄嵩『貴族探偵』)

23.貴志祐介『新世界より』


上中下巻の3冊から成る作品。しかし、上巻はあまり面白くありませんでした。というのも、壮大なSF世界での物語なので、上巻は説明描写が多いんですよね…。世界観を把握するまでは結構大変かもしれません。

ただ、中巻から一気に没頭できるようになるはずです。徐々に世界に関する謎が明らかになってきて、上巻にあった内容がジワジワと効いてきます。

そして、下巻。ページをめくる手が止まりませんでした。緊迫した展開と驚きのラスト。この長さだからこそのインパクトが大きい、衝撃的なオチが待ち構えていました。

【感想】上巻以外はめちゃくちゃ面白いSF小説(貴志祐介『新世界より』)

24.中山七里『さよならドビュッシー』


どんでん返しの帝王とも呼ばれる、中山七里さんのデビュー作。

ピアノに打ち込む女子学生の物語です。彼女は火事で祖父と従姉妹を亡くし、自身も全身に大やけどを負ってしまいます。そんな彼女がプロのピアニストを目指し、奮闘するのですが、周囲で不審な事故や殺人が…。

スポ根ミステリという感じなんですが、最後に待ち受けているどんでん返しが素晴らし過ぎた。ミスリードが上手で真相に気付くのは難しいですね…。「これぞどんでん返し」という感じのオチが大好きな一冊です。

【感想】美しいスポ根+どんでん返し(中山七里『さよならドビュッシー』)

25.知念実希人『真夜中のマリオネット』

殺した後、一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」。婚約者を殺された救急医の秋穂は、深い悲しみを抱えながらもなんとか職場に復帰をしたところだった。そんな時に搬送されてきた少年は「真夜中の解体魔」なのかもしれない。

自分が救った命は恋人の仇だったかもしれない。しかし、少年と触れ合うにつれ、秋穂は、真犯人は別にいるのではないかと疑い出す。

読後の余韻がしばらく抜けてくれない作品。どんでん返しまでのストーリー展開が上手すぎます。

心が温かくなるどんでん返し小説5選(26~30)

26.辻村深月『スロウハイツの神様』


創作家を目指す人が住まう寮・スロウハイツ。ここに住む6人を描いています。既に売れている者もいれば、まだ日の目を見ていない者も。それぞれが抱える悩みや葛藤が丁寧に書かれており、人間ドラマもとても美しかったです。

どんでん返しについてですが、何もかもの伏線ですべてが回収されます。それどころか「そんなところにもあったの?」言わんばかりにジャンジャン出てきます。伏線がインフレを起こしていました。

上下巻なのですが、あっという間に読み切れました。心温まる物語なのに、どんでん返しも秀逸。人を選ばずに楽しめる小説です!

【感想】伏線回収の連続にミステリ好きも満足!(辻村深月『スロウハイツの神様』)

27.辻村深月『名前探しの放課後』


数カ月後に自殺する生徒を止めるために奮闘する高校生たちの物語。上下巻なんですが、数日で読み切れてしまうほど引きこまれました。

作品の隅々にある仕掛けが施されていて、たまりませんでした…。ただ、本作は『ぼくのメジャースプーン』というを読んでいないと驚きは薄くなってしまいます。上下巻だけでも楽しめるには楽しめますが、面白さは1/10以下になってしまうかな…。

【感想】ただの成長物語じゃない!小説好きは絶対に読むべき1冊(辻村深月『ぼくのメジャースプーン』)

是非『ぼくのメジャースプーン』を読んでから手に取ってください!

【感想】伏線回収が半端ない!辻村作品の集大成!(辻村深月『名前探しの放課後』)

28.辻堂ゆめ『あの日の交換日記』


交換日記を題材に描かれる7つの連作短編集。すべての話で最後には驚けるポイントが用意されています。同じようなオチは一つもないので、全部異なるどんでん返しを展開してくるので最高でした。

それぞれの話は独立しているのですが、最後の7つ目の短編ですべてが一本になる。この展開が予想外過ぎました。読んでいた世界、想像していた世界が全く別物だったのです。

単にどんでん返しをしてくるだけではなく、人間ドラマも美しいので心が温まる。辻村深月さんが好きな人は絶対に楽しめる小説です。読みやすい文章なので、活字に慣れていなくてもスラスラ進められすはず!

【感想】伏線回収は一級品!心温まる7つの短編(辻堂ゆめ『あの日の交換日記』)

29.浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』


選ばれた4人の学生が超能力を所持しているという高校を舞台にした作品。そこで連続自殺が発生する。しかも、死んだ生徒たちは自殺なんてするはずのない生徒ばかりだった。

何者かが超能力で生徒を自殺に追い込んでいるのではないか。犯人はどのようにして自殺をさせているのか。特殊設定を駆使したトリックや真相解明がお見事。

それにとどまらず、最後にひと捻りがあるのは本作のもう一つの見どころ。個人的には『六人の噓つきな大学生』よりも好みでした。

30.杉井光『世界でいちばん透き通った物語』

大御所ミステリ作家を親に持つ青年の物語。父が最後に遺した作品を探すことになるのだが、それは「世界でいちばん透き通った物語」として書いていたらしいのだが…。

遺稿探しをするにつれて、父が遺そうとしていたある秘密と祈りがわかってくるのだった。

本作も紙の本だからこその仕掛けが素晴らしい作品。途中で違和感に気付いたとしても、最後にそういうことになっていたのかとわかるところまで含めて素晴らしい一冊でした。

ゾッとするどんでん返し小説10選(31~40)

31.綾辻行人『another』


みんなから認識されない生徒。そして、事故死が頻発するクラス。これは呪いによるものらしい…。

作品冒頭は全くわからないことだらけなんですが、徐々にどういうことだったのか明らかになってきます。ただ、謎が明らかになったかと思えば、次は別の謎が姿を見せる。

このような調子で話が進んでいき、最後にはすべてが明らかになります。わけのわからなかった前半から、ある真実が仕込まれていた。これには震えました…。予想をはるかに上回るどんでん返しが待ち構えています。

【感想】謎に次ぐ謎の連続!#アナザーなら死んでたって何?(綾辻行人『Another』)

32.三津田信三『首無の如き祟るもの』


奥多摩の山奥に伝わる怪異。三つに分かれた旧家の儀式の最中に、事件が起こる。刀城言耶シリーズの第3作目にして、最高傑作としても呼び声が高い作品。奇妙でどこか不気味な空気感の作品で、横溝正史が好きな人はきっと好きになるはず。

詳しくは書けないですが、どんでん返しが渋滞を起こしています。何が起こっていたのかを理解するのにとにかく時間がかかる。けどわかると衝撃的な事実に、茫然としてしまいます。

33.澤村伊智『ぼぎわんが、来る』

3つの章で構成されているホラー小説。それぞれで語り手が異なっていますが、化け物・ぼぎわんに追われることになってしまった家族の物語を描いています。

徐々に迫ってくる怪異に恐怖を感じる、不気味さを覚える。そんなホラーテイストの作品なんですが、1章の最後にまさかの展開が待ち構えています。

ホラー小説としても素晴らしいのですが、驚きがあるという観点では、素晴らしいどんでん返しでもありました。

【感想】狂気のホラー小説!追いかけてくる化け物の正体とは?(澤村伊智『ぼぎわんが、来る』)

34.湊かなえ『リバース』


平凡なサラリーマンの深瀬。そんな彼の恋人のもとに届いた一通の手紙。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた。実は深瀬は、過去に大学時代の友人を亡くしていた。しかし、それは疑惑の事故だった。

手紙をきっかけに、過去の事故の真相を調査していく。そこで浮かび上がった真実とは一体何か。本当に事故だったのか、それとも何者かによる殺人だったのか?

最後の最後に衝撃的な出来事が待ち構えている作品。しかも、一切の余韻を与えずに物語は終わりを迎えるので、読み終えた直後は事態を受け入れるのに少し時間を要します。

「え、これで終わり、ちょっと待って! 消化させて!」となるくらいに強めの衝撃が急に来ます。さすが湊かなえさんという感じの作品です。

35.長江俊和『出版禁止 いやしの村滞在記』


大切な人、信頼していた人に裏切られ、傷ついた人々が再起を期して集団生活を営む「いやしの村」。一方、ネット上には、その村は「呪いで人を殺すカルト集団」という根強い噂があった。果たして村はどのような実態があるのか?

最初から最後まで騙されっぱなしの一冊でした。読み終えてから、何か所も読み返してキレイに騙されていたことに感動してしまいます。こんな風に欺く方法があったとは思わず脱帽です。

2022年読んだ中で一番面白い小説でした。とにかくスゴイです。(語彙力)

36.藤崎翔『神様の裏の顔』


神様と呼ばれる学校教師のお葬式。しかし、参列者たちは、彼は「実はとんでもない悪人だったのではないか?」という疑念を持つことになります。

怪しさを感じるまでの過程も面白く、最初の掴みからして上手。登場人物の語りで話が進むのですが、文体が軽いのでスラスラ読めます。小説読まない人でも抵抗感はないはず。

そして、どんでん返し。まさかまさかの展開でゾッとしました。伏線が効き過ぎていて怖くなります。世界観が一変すること間違いなし。

【感想】神様は極悪人なのか?ゆるいテンポの先にある驚愕のラスト(藤崎翔『神様の裏の顔』)

37.木下半太『悪夢の観覧車』


ジャックされた観覧車が舞台の作品。家族連れ、ヤクザと連れの女性、スリの先輩と後輩、別れさせ屋の女性。閉じ込められたこの4組の視点で進んでいきます。

この作品でも、全く交わっていなかった線が一本に繋がる爽快感を楽しめました。ジャック事件の背景には“あること”が隠れていたのですが、最後にはすべて明らかになります。テンポの良い会話で物語が展開されるので、スラスラと読み進められるはず。

【感想】ラストですべてが繋がる爽快感(木下半太『悪夢の観覧車』)

38.若竹七海『クール・キャンデー』


たった160ページの物語なんですが、ラスト一行がかなり強烈でした…。殺人の容疑をかけられた兄の無実を晴らすために妹が奮闘する。

文体も軽いのでとても読みやすい一冊。小説を普段を読まない人には特にオススメしたいどんでん返し作品です。ただ、衝撃度はかなり高いので、後半は構えておいてください…。

【感想】小説初心者向け!ラストの一行が衝撃的な青春ミステリ(若竹七海『クール・キャンデー』)

39.降田天『彼女はもどらない』

OL対パパブロガーのネットでの論争から巻き起こる事件。冒頭のプロローグから含め、そこかしこに伏線が張り巡らされています。

ネタバレになるので書きませんが、正直メイントリックについては考えなかったわけではありません。ただ、どう考えても無理があると思っていたら…「なるほど…」となってしまいました。

読み返してみると、キレイに伏線が張られていて、面白いくらいにその通りの世界が描かれていることに気付きます。前作同様に、思っていた世界と実際の世界が全くの別物でした。また、どんでん返しも1つや2つではありません。

【感想】予想外過ぎ!どんでん返しが渋滞してる一冊(降田天『彼女はもどらない』)

40.梶龍雄『清里高原殺人別荘』

ある理由があって無人の別荘に忍び込むことになった五人の男女。四日間の滞在を予定していたが、なぜか先客がいた。そして、その日に殺人事件が起こってしまう…。

この作品は謎だらけの状況から始まります。なぜ彼らは無人の別荘に忍び込んでいるのか。そして、なぜ無人のはずの別荘に先客がいるのか。そして誰なのか。さらに殺人事件まで起こってしまう。

彼らの関係性も含めて、謎だらけの中で物語は展開していきます。

徐々に明らかになっていく事件の真相と作品の全体像。犯人だけではなく、その他の謎の答えにも驚きが多かったです。予想を上回るというか、予想していなかったことが起こりまくってビックリしっぱなしでした。

話題のどんでん返しミステリ10選(41~50)

41.夕木春央『方舟』


地震のせいで地下施設に閉じ込められた9人の男女。脱出をするには誰か1人がそこへ残らないといけない状態になっていた。生贄になるのは誰だ?

そんな時に起こった殺人事件。犯人以外の思惑は一致する。犯人が生贄になれば良いと。人を殺したら自分が残ることが目に見えている状態で、なぜ犯人は殺人を決行したのか。

特殊設定のハウダニットとワイダニット。どちらもとてもよく練られていて、最後のどんでん返しがどえらいことになってました。最後まで絶対に気を抜かないでください。そして、読後の放心状態を心地よく味わってください!笑

42.夕木春央『十戒』

ある無人島をリゾート施設にしようという計画のため、島を訪れた九人の男女。誰もいないはずの島なのに、何者かが住んでいた形跡があり、しかも爆弾が見つかるのだった。

不穏な空気のまま翌日へ。すると、一人の人間が殺された状態で発見された。そして、犯人からの声明文が見つかる。そこには「犯人を探すな」を始めとする、10のルールが書かれていた。ルールを守れなければ、島が爆破してしまうのだった。

ミステリなのに、犯人を探していけない。犯人に従い続けないといけない日々の中で、連続殺人が起こる。犯人の正体とその目的とは?

最後の最後の伏線回収とどんでん返しが凄すぎました…。前作の『方舟』と同じくかなりの衝撃を味わえる。最高の作品でした。

43.白井智之『名探偵のいけにえ』

病気も怪我も存在しない楽園で起きた、四つの密室殺人。事件の真相はもちろんですが、100ページを超える圧倒的な推理パートが素晴らし過ぎる。論理的な推理の応酬と最後に待ち受けているどんでん返しがとにかく鮮やか。

先に言っておくと、ミステリを読み慣れていない人は絶対に読まないでください! ミステリ好きがニヤニヤしながら読み進める作品だと思うので、万人受けはしないと思います。

44.白井智之『エレファントヘッド』

精神科医の象山は、家族と幸せな生活を送っていた。しかし、その幸せが崩れ始めることになるのでした…。

あらすじはあまり書けない作品。おすすめポイントはとにかく多重解決が止まらないこと。

特殊設定×ロジックがこれでもかというほどに詰め込まれています。真実が明らかになったと思いきや、まったく別の視点から推理が否定され、新しい真実が浮かんでくる。最後まで気が抜けない最高の作品でした。

ただ、かなりグロいので、そういうのが苦手な人にはおすすめできません…。

45.荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』

二部構成の物語で第一部ではクローズドサークルを舞台とした本格ミステリが描かれています。そして、第二部では、第一部を伏線としたミステリが幕を開けます。

第一部は、男女8人でやってきた無人島の様子が描かれています。その中の一人は、自分以外の全員を殺すつもりで島にやってきていました。しかし、2日目の朝。自分ではない誰かが殺した死体が見つかるのでした。

犯人は誰なのか。自分以外にも殺意を持っていた人物がいたことに驚きと戸惑いも感じながら、男は犯人探しを始めるのでした。

そして、この事件がある程度解決したタイミングで第二部へ。この時点では第一部の謎は完全には明かされていません。そして、第二部との繋がりが見えてきませんでした。しかし、徐々にリンクがわかるようになってきて、最後には一本に繋がっていきます。

400ページを超える少し長めの作品なのに、まったく中だるみがしません。それどころか、読む手が止まらない、先が気になる、素晴らしいミステリでした。

ちぎれた鎖と光の切れ端【感想】自分の代わりに殺人をしているのは誰?二部構成の重厚なミステリ(荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』)

46.知念実希人『硝子の塔の殺人』

地上11階、地下1階のガラスの館で起こる連続殺人。登場人物の職業は医師、刑事、ミステリ作家、編集者など、いわゆるクローズドサークルミステリに出てくるものばかり。狙っているとしか考えられないような設定です。

ミステリが好きなら思わずニヤッとしてしまうような表現が各所にあり、謎解きではない読み物としても楽しいです。

ただ、本書の最大のみどころは謎解きが二転三転では済まないくらい反転しまくるところです。一通りの謎がわかったと思ったらそこから更なる捻りが加えられます。

最後の最後まで騙されていましたし、真実を知った時は一瞬わけがわからなくなりました。2021年のナンバーワン小説でした。

硝子の塔の殺人【感想】クローズドサークルの新境地!想定外のオチ(知念実希人『硝子の塔の殺人』)

47.岡崎琢磨『Butterfly World 最後の六日間』

人型のアバター=バタフライが生息するVR空間〈バタフライワールド〉。この世界には、ログアウトを一切しないで生活を続けている住人がいるという噂があった。バタフライワールドにずっといたいと願うアキは、ログアウトをしない人が住む館を目指すが…。

VR空間を舞台にした特殊設定ミステリ。この空間では絶対に暴力を振るうことができないようになっていた。にもかかわらず、館の住人が死体で発見されてしまう。

設定がとにかくよくできている作品。よく考えればわかったかもしれないという良いラインで伏線回収とネタバラシあるので、爽快な気分になれます。

48.くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』

不幸な境遇にいた姉妹。姉は貧しい中で育ち今の暮らしも裕福ではありません。そんな時、妹が何者かに殺されたという連絡を受けます。虐げられ続けてきた私たちが、なぜこうも同じ目に遭い続けなければいけないのか。

事件の犯人は誰なのか。そして何のためにこんな事件を起こしたのか。

帯に書かれているのは「二転三転四転五転の展開」という謳い文句。そんなに展開するミステリなどそうそうありませんが、本作はその通りの内容になっていました。予想外のどんでん返しが何度も起こる素晴らしいミステリです。

誰もが怪しく見えるミスリードや、ラストのための伏線の数々はお見事でした。

レモンと殺人鬼【感想】どんでん返しが止まらない!連続殺人の影に潜む真実とは?(くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』)

49.井上真偽『アリアドネの声』

巨大地震で地下に取り残された女性。彼女は「見えない・聞こえない・話せない」の3つの障害を持っていたのでした。彼女を救助するために、チームが発足し、ドローンを使った救助が始まる。

しかし、救助活動が進んでいくにつれて、ある疑惑が浮上します。実は、彼女は障害を抱えていないのではないか?

緊迫した状況での救助を描きながらもミステリとしての謎解きも楽しめる作品。そして最後には予想していなかったオチが待ち構えています。

自分たちはさまざまな視点でものを見えているのかと少し考えさせられもする。そんな物語でした。

アリアドネの声【感想】想像できないラスト!見えない・聞こえない・話せない女性を救助せよ(井上真偽『アリアドネの声』)

50.藤崎翔『逆転美人』

美人だったせいで、人生が不幸になってしまった女性。娘の教師に襲われた事件をきっかけに発表した書記という体裁の作品です。彼女の不幸な生い立ちや、事件にいたるまでの話が心が痛くなるほどに書かれています。

ストーリーも面白いのですが、ミステリというよりは人間関係を描いた様子がメインなので、謎解きの要素は少ないかもしれません。

ただ、本作の肝は、紙の本ならではのトリックでしょう。内容がわかった時には読み返していること間違いなし。壮大な仕掛けにはかなり驚きました。

「騙されないぞ!」と思って読んでみてください!

どんでん返しが強烈な小説を50作品紹介してきました。まだ読んでいない、気になった作品があれば、ぜひ手に取ってもらいたいなと思います!

「騙されないぞ!」と臨んでも十中八九は騙されることでしょう笑。

尚、短編作品だけのどんでん返しランキング最後の一行のどんでん返し集も以下でもまとめているので、短い作品を読みたい人はこちらも参考にしてもらえると嬉しいです。

【おすすめ10作品】短編で厳選!どんでん返しがすごい!おすすめ短編TOP10を紹介 最後の一行ー小説ー衝撃【どんでん返し】最後の一行の衝撃!おすすめ小説8選!ラストでひっくり返るミステリ小説

「騙された!」と思って爽快に思えるのは小説の中くらいのはず。本だから味わえる心地よい感覚を体験してみてください!