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【感想】テンポの良い会話が織り成す劇!伏線がすべて繋がる(伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』)

小気味いいテンポで展開される会話そして、後半で明かされる驚きのラスト。これらに定評のある作家の伊坂幸太郎さん。

スラスラと読み進めていった先にあるのは、一本に繋がった伏線です。今回はそんな伊坂作品の中でも、シリーズものとして人気の高い一冊を紹介します。

伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』です。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった…はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス。(「BOOKデータベース」より)

個性的なギャングたち

4人組のギャングがメインキャラクターの本作。それぞれがちょっとした個性を持っています。

人間嘘発見器・成瀬。

演説の達人・響野。

スリの天才・久遠。

コンマ1秒の体内時計・雪子。

銀行強盗をする彼らは、この能力を用いながらチームワークよく完遂していきます。そんなある日、4人は大きな事件に巻き込まれてしまいます。

災難に巻き込まれるが…

4人で銀行強盗を行ったある日、別の銀行強盗にお金を盗まれてしまいます。

悪いやつらにお金を横取りされたことを良く思わない4人。どうにかして奪い返そうと計画を立てます。久遠が掏ったサイフを手掛かりに、犯人グループのひとりの居所を特定します。しかし、そこには死体が。

誰が何のために殺したのか?

しかも、その場にあった電話をかけると、ある人物に繋がってしまうのでした。

ラストですべてが一つに繋がる

仲間同士の裏切りや、敵の思い通りにやられてしまっている展開が続く本作。

4人は無事にやり返せるのか? 死体の謎はどうなるのか?

これらの展開が最後にはすべてが一つに繋がります。ちょっとした小ネタさえも伏線で、ここまで回収するのか…。となるばかりです。

会話のテンポが良い上に、謎が気になってどんどん先を読みたくなります。普段、小説を読まない人でもスラスラと読み進められますよ!