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【ミステリ初心者向け】おすすめ小説10選!初心者にこそ読んでほしい名作ミステリ

初心者ミステリおすすめ

「ミステリ小説を読んでみたいけど、何がおすすめなのか?」

「よく耳にする作品はあるけど、本当に面白いのか?」

小説を読んでみたいと思っているければ、なかなか手が伸びない人もいるかと思います。せっかくなら面白い小説を読みたいですよね。

今回はミステリ好きを自負している私が、初心者におすすめのミステリ小説を10冊選びました!

独断と偏見ですが、どれも面白い物語であることは保障します。読み始めたら先が気になって止まらなくなること間違いなしです。

初心者におすすめのミステリ10選

1.浅倉秋成『六人の噓つきな大学生』

就活のグループディスカッションを舞台にしたミステリ。六人の大学生は、内定者にふさわしい一名を話し合いで決めることになるのでした。しかし、その最中に事件が起きます。

各々に配られていた封筒の中から、六人がいかにクズな人間なのかを告発する文章が出てきたのです。犯人はこの六人の中にいる様子。

犯人は、なぜグループディスカッションの途中で、こんなことをしたのか。そして、正体は…?

二部構成になっているミステリ小説で、後半にかけて一気に伏線が回収されていきます。1周目と2周目では印象が変わること間違いなし。

ミステリ小説の面白さを存分に味わえる一冊です。

2.綾辻行人『十角館の殺人』

屋敷にやってきた大学生が次々と殺されていく。犯人は自分たちの中にいるのか。それとも別の何者かが潜んでいるのか…?

本格的なミステリ小説と思いきやミスリードから仕掛けられていたトリックまですべてが秀逸な物語でした。記憶を消してもう一度あの衝撃を味わいたいです。

“一行で世界が反転する”という謳い文句が有名ですが、その通りの作品です。その一行を読んだ瞬間は、何が起きたのか理解できませんでした。

ずっと騙された情報でページをめくっていたのです。

3.青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました。』

昔話を題材にした5つのミステリ短編小説です。「はなさかじいさん」や「浦島太郎」などの、誰もが知ってる有名な話を面白おかしくパロっています。

もちろん、この設定を活かした上でのミステリです。

密室殺人やアリバイなど、ミステリの定番トリックを、昔話を題材にして展開していく物語です。内容の真新しさは素晴らしいですし、ミステリとしての面白さも十分です。

サクサク読めて面白い一冊です。

4.伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』

本屋を襲うことになってしまった大学生の話を描く現在。猫殺しの犯人を捕まえようと奮闘する女性を描く2年前。この2つの時間軸で物語は進んでいきます。

何ら関係のないように見えている2つの物語ですが、最後には一つに繋がっていきます。そこに至るまでの伏線回収が素晴らしすぎる。

何もかもが伏線だった。関係のない描写は一切ないくらい仕掛けられていました。一文字たりとも読み逃しは厳禁というレベルです。

(ネタバレになるので思い切り伏せますが)特に、「○○の○○」という部分は本当に鳥肌もの。こんなに単純なトリックで読者を欺けるのかと感心してしまいました。

5.貴志祐介『青の炎』

高校生の秀一は妹と母と3人で暮らしていました。そんなある日、10年前の母の再婚相手が家にやってきます。そして、妹や母に対しての暴力を振るうのでした。

警察は助けてくれない。家族を救えるのは自分しかいない。秀一は殺人計画を立てるのでした。

犯人が最初からわかっている、いわゆる倒叙ミステリと呼ばれる作品です。殺人を犯しているはずなのに、警察が迫ってくる感じにドキドキしてしまう。

想像するミステリとは少し違ったタイプの物語を楽しめるはずです。そして、読後のどうしようもない感じを是非とも味わってください。

6.中山七里『さよならドビュッシー』

ピアノに打ち込む女子学生が主人公の物語。彼女は火事で祖父と従姉妹を亡くし、自身も全身に大やけどを負ってしまうのでした。

それでも彼女は、逆境に負けず、プロのピアニストを目指して奮闘していくのです。しかし、彼女の周囲で不審な事故や殺人事件が起こってしまいます。しかも、彼女を狙っての犯行がされているようなのです。

一体、誰が何の目的で彼女をつけ狙っているのか。

どんでん返しがとんでもないことになっている一冊です。まさか過ぎる展開、オチが最後には待ち構えています。

これぞミステリ!という醍醐味を味わってもらいたいです。

7.西澤保彦『七回死んだ男』

主人公は特異体質を持つ高校生。彼は、ランダムで同じ日を九回繰り返ししてしまうのでした。本人はこれを反復落とし穴と呼んでいます。

彼は反復落とし穴に落ちた日にある殺人事件に巻き込まれてしまうのです。殺人事件を防ぐために、彼は右往左往するのですが、なかなか止めることができません。九回目でしっかりと止めることができるのか?

タイムリープミステリでもありつつ、コメディ要素もある物語になっています。ライトな文体なのでスラスラ読めるのが魅力です。

そして、言わずもがなラストのどんでん返しは一級品でした。

8.東野圭吾『容疑者Xの献身』

ガリレオシリーズの3冊目にして初の長編作品。天才物理学者のガリレオが、同じく天才の数学者・石神の仕掛けたトリックに挑むという物語です。

犯人は最初からわかっている、倒叙ミステリです。天才同士の頭脳戦が素晴らし過ぎました。ミステリとしての謎が魅力的なのはもちろんですが、それだけでは終わりません。

人間ドラマも素晴らしいです。トリックと人間ドラマの組み合わせが良い味を出していて、とにかくハマってしまいます。そして、読後の余韻はたまらないです。

9.道尾秀介『カラスの親指』

人生にやぶれた二人の中年詐欺師が主人公のお話。わけあって、彼らは二人の女性と一人の男性、一匹の猫との共同生活をすることになります。

そして、ある人物への復讐を全員総出で行うことになるのでした。彼らの逆転劇の結末はいかに…?

最初から最後まで、何もかもが騙すためにできている一冊。詐欺師が主人公というだけあって、心地の良い騙しが各所に張り巡らされていました。

良い感じにヒントがあったことが、最後にはわかるのでより悔しい。

でも読後の騙された感は爽快です。ここまで壮大な仕掛けと騙しを繰り出してくれる作品はなかなかありません。

10.米澤穂信『氷菓』

アニメ化もされている「古典部シリーズ」の第一作目です。日常の謎と呼ばれる、人が死なないミステリを描いた連作短編集です。

小説を通じて描かれているのは「なぜ古典部の文集の名前が氷菓なのか?」です。この謎を解くまでに遭遇した、日常に潜んでいるちょっとした謎を描いています。

ひとつひとつの短編があっという間に読めるくらい、軽い語り口と程よい謎になっています。200ページもない作品なので、あっという間に読み終わってしまうはずですよ。

ミステリ初心者には、絶対に読んでほしい一冊です!