喜多川泰『運転者 未来を変える過去からの使者』を紹介します。読み終えた時には元気をもらえる。そんな素晴らしい作品でした。
「…なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」思わず独り言を言った、そのときだ。ふと目の前に、タクシーが近づいてくるのに気づいた。累計80万部喜多川泰、渾身の感動作!報われない努力なんてない!
人生が全く上手くいかない中年男性。彼の目の前に現れた一台のタクシーが運命を変えていきます。
自分は運がないと思う男性
主人公は何もかもが上手くいかないと嘆いている営業マン。ある日、そんな彼の前に一台のタクシーが。タクシーの運転手は、彼を運の向くところへ連れていくのが仕事だと言います。
全く取り合わない男性でしたが、何度も続けていくうちに少しずつ変化が。彼は自分の人生を好転させることができるのか?
自分の人生は「運」が良い?
ところで、あなたは自分が「運が良い」と思いますか?
「自分はいつもついていない」「努力がまったく報われない」このように感じている人にこそ読んで欲しい作品です。
運は自分が変わらないと溜まっていかない。主人公は何でも人のせいにする節があったのですが、そのせいで運が自分に向いていない状態でした。運転者に出会ったことで、徐々に事態は好転していく。この背景も素晴らしく、あっという間に読み終えてしまいました。
小説だけど啓発本に近いかも
小説というか物語仕立てになっているのですが、中身は啓発本にも近いように感じました。『嫌われる勇気』や『夢をかなえる像』などのように、読後には考えと向き合いたくなる作品です。
運が良いということがあるのではなく、溜まっている状態があるだけ。それを徐々に消費していく。逆に良いことをすれば溜まっていく。作中にあったこのような考えであれば、少しは人生が楽になるかなと感じました。
読み終えた人たちと感想を言い合いたい作品でもあります。