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【ミステリ用語30選】初心者向けにミステリ小説でよく見る用語を解説

ミステリ用語

ミステリ小説を読んでいると、よく見かける言葉ってありますよね。作品によっては、あるあるかのように出てくることもしばしば見かけます。

ミステリに詳しい人であれば、楽しめると思いますが、あまり馴染みがない人からしたら、何なんだろう?となってしまうことあるでしょう。

今回は、ミステリ小説で頻繁に出てくる用語を解説していきます!

この記事を読んだ後なら、ミステリ小説をより深く楽しめると思いますよ。

アリバイ

事件現場には自分がいなかったことの証明。もしくは自分には犯行ができないことの証明のこと。アリバイがあると、犯人ではないことになる。

ただし、アリバイを偽装することで犯人ではないように見せかけるのが、ミステリのあるある。

暗号

記号や文章を、特定の法則に沿った形で作ったもの。一見すると、意味がないもしくは通常の文章なのだが、わかる人には裏の意味がわかるようになっている。

アンチミステリ

ミステリなのに、ミステリで準ずるべきルールが守られていない作品。「犯人が誰かわからない」「事件は実は起きていなかった」などがそれに挙げられる。

安楽椅子探偵

事件現場には行かずに事件の推理をする探偵のこと。

イヤミス

読後に嫌な気持ちになるミステリ小説のこと。日本では、湊かなえさんや真梨幸子さんが有名。

オマージュ

有名作品に対して、尊敬の念を込めて、似たような要素を盛り込んだ作品を作ること。アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』や『ABC殺人事件』のオマージュ作品は多い。

クローズドサークル

何かしらの事情で外部との連絡ができない状況のこと。ミステリの舞台が孤島や館になっていたら、ほぼ100%クローズドサークルになる。

交換殺人

殺したい人間がいる人同士が、相手の殺したい人間を殺すこと。犯行時間のアリバイを作れたり、犯行動機がないことで捜査を撹乱させることができる。

このミステリーがすごい!

宝島社が主催しているミステリの年間ランキング。作品は投票形式で選ばれ、国内部門と海外部門でそれぞれのTOP10が選ばれる。

似た名前で「『このミステリーがすごい!』大賞」という小説賞がある。これは新人を対象にした小説賞。

このミス大賞【2024年版】『このミステリーがすごい!』大賞のおすすめ小説10選

新本格ミステリ

トリックや犯人当てなどの本格ミステリとは少し違った点に主眼が置かれているミステリ。綾辻行人のデビュー作『十角館の殺人』から始まったジャンルとも言われている。

信頼できない語り手

読者に対して嘘をついたり、曲解した情報を伝えたりする語り手のこと。アガサ・クリスティーの某作品が有名。

叙述トリック

読者がミスリードをするように描かれている物語。男だと思っていたら女だった、別人だと思っていたら同一人物だったなどがある。

信頼できない語り手は叙述トリックのいちジャンル。

ダイイングメッセージ

被害者が死の間際に残した犯人につながる暗号のこと。

動機

事件を起こす理由のようなもの。ミステリ小説ではアリバイと一緒に、最初に確認されるもの。

倒叙ミステリ

最初から犯人がわかっているミステリ。主に「どのように?」の部分が謎になっている。探偵が犯人に迫ってくる感じにドキドキする。

読者への挑戦

作品の途中で、探偵や作者から「誰が犯人か?どのように殺したのか?」などを問われること。この時点で犯人やトリックが特定できるようになっている。

特殊設定ミステリ

通常の環境下ではありえないような状況や設定を舞台としたミステリ。人を殺せない環境(ゲーム内)などで殺人が起きたり、タイムスリップをしたり、予言者が現れたりなどがある。

特殊設定ミステリ【特殊設定ミステリ15選】絶対に読むべきおすすめの小説を紹介

日常の謎

日常生活に潜んでいるちょっとした謎のことを言う。

「なぜか紅茶の中に6,7個も角砂糖を入れている女子高生。なぜこんなことをしているのか?」などがある。基本的には、人が死なないミステリとなっている。

ノックスの十戒

ロナルド・ノックスが定めた、ミステリを書く時に守るべき10のルールのこと。

ハウダニット

『「どのように」やったのか?』が謎になっているミステリ。トリックに主題を置かれているミステリ。

早業殺人

その名の通り、早業で殺人をすること。まだ生きている被害者を死んでいると見せかけて、みんなと一緒に駆けつけた時に殺すというものがある。

バカミス

笑えるミステリや、オチがバカバカしいミステリのこと。本格ミステリと思って読んでいたら、バカミスだったとなるとだいたい憤りを覚える。

ヴァンダインの二十則

ヴァン・ダインが定めた、ミステリを書く時に守るべき20のルールのこと。ノックスの十戒よりも先に発表された。

伏線

あとの展開のために、事前に仕込まれている表現や発言などを指す。これらの表現などが解決編で使われる。「あの時の違和感はこういうことだったのか!」となる。これを伏線回収と言う。

フーダニット

『「誰が」やったのか?』が謎になっているミステリ。犯人当てと呼ばれているジャンル。

見立て殺人

歌や伝説をなぞるように起こった殺人のこと。アガサ・クリスティーの『そして、誰もいなくなった』も童謡に見立てた殺人を描いている。

密室殺人

事件現場への出入りができない状況で起こった殺人のこと。「鍵がかかっているのに、誰も鍵をかけることはできなかった」が最も有名な例。

ミッシングリンク

一見、関係のない人達の間にある見えない共通点のこと。脈絡のないように見える連続殺人において、被害者の間にある共通点のことを言う。

メタミステリ

物語の構造自体に主題になっているミステリ。「犯人は読者」のような、作品の枠を超えて描かれているミステリ。

館もの

館、屋敷、城などで事件が起こるミステリ。ほぼ100%クローズドサークルになっている。

理系ミステリ

理科系の学問をテーマにしたミステリ。科学や物理学を用いたトリックや暗号が使われることが多い。ガリレオシリーズや『すべてがFになる』から始まるS&Mシリーズが有名。

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ワイダニット

『「なぜ」やったのか?』が謎になっているミステリ。動機が謎になっていることが多い。たまに「なぜ密室にしたのか?」などのトリックに対しての理由が謎になっている時もある。

ワトソン役

ミステリで探偵の補佐をするキャラクター。ホームズとワトソンの関係性からこのように呼ばれている。