これまで1,000冊ほどの小説を読んできました、読書好きマーケターのたかひでです。頻繁に小説を読んでいるので、これまでたくさんの作品を紹介してきました。
今回は私が好きな小説を10作品を紹介していきます。読んでいて「面白い!」と感じたものを独断と偏見でラインナップしました。笑
作者も重複しますので、本当に好きな順で紹介しますね! 基本的にはミステリ、どんでん返し系です!
目次
10位 木下半太『悪夢の観覧車』
ジャックされた観覧車が舞台の作品。家族連れ、ヤクザと連れの女性、スリの先輩と後輩、別れさせ屋の女性。閉じ込められたこの4組の視点で進んでいきます。
コメディ調で進んでいくのですが、後半はページを捲る度に伏線が回収されていきます。「あれってそういうことだったの?」の連続です。
ドキドキ感あり、驚きあり、少し感動あり。最後まで気が抜けないですよ!

9位 伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』
ひょんなことから、江戸時代から鎖国した島・荻島に流れ着いた伊藤。そこは殺人を許された男や未来が見える案山子の優午がいる、不思議な島だった。
そんなある日、優午が何者かに殺されてしまう。未来を見えるはずなのになぜ殺されてしまったのか?という作品です。
本作は、人気作家、伊坂幸太郎さんのデビュー作。この作品を読んでなければ、私はここまで小説にはハマっていなかったかもしれません…。会話のリズムが良いのでスラスラ読めますし、とにかく伏線回収が上手すぎです。

8位 道尾秀介『カラスの親指』
人生に夢を持てずに生きている二人の中年詐欺師。ある出来事がきっかけで、スリをしていた少女とその姉、姉の彼氏との奇妙な共同生活が始まります。
しかし、平和な生活を送ることはできず、過去の因縁のせいで命の危機が訪れます。平穏な人生を取り戻すために、一世一代の大仕掛けを画策しますが…。
タイトルの秀逸さはさることながら、とにかく騙されまくりの一冊でした。詐欺をテーマにしていますが、読者をここまで欺くとは…。爽快に騙されたい人には絶対読んで欲しい作品ですね。

7位 道尾秀介『鬼の跫音』
「世にも奇妙な物語」や「意味がわかると怖い話」に似た作品が6編収録された短編集。7位ですが、短編集だけで見たら2番目に好きな小説です。短編を読むと、どうしても本作と比較してしまいます笑。
どんでん返しがすごい作品もあれば、ゾッとする作品もある。様々な貌を持った作品で、どの物語も面白いという珍しい短編集ですね。
短編なので、すぐに読み切れます。移動時間などに強くオススメしたい一冊です!

6位 綾辻行人『十角館の殺人』
推理小説好きの大学生が訪れた館・十角館。過去に起きた殺人事件の謎を解明しにやってきた彼らですが、そこで再び惨劇が。その事件をなぞるかのように人が殺されていくのです。
果たして犯人は誰なのか?トリックは?
言わずと知れた新本格ミステリの金字塔。「一行で世界はひっくり返る」という謳い文句は有名ですね。読んだ後の衝撃は今でも忘れられません。記憶を消して読み直したいです笑。
まだ読んでない人が羨ましいくらいスゴイので、未読の人はぜひ読んでみてください!

5位 綾辻行人『Another』
みんなから存在を認識されない生徒。悲惨な死を遂げたクラスメイト。不思議な学校で何が起こっているのか?
奇妙な学園ミステリです。読み始めは、謎が多すぎてとにかくわけがわからない笑。読み進めるにつれて、明かされることもあるのですが、今度は別の謎が浮上してきます。
そして最後にはすべてが一本に繋がる。わけのわからない前半から伏線が仕込まれていた。気付けるわけがありません…。驚き度は相当なものでした。独特な世界感も素晴らしいです。

4位 恩田陸『夜のピクニック』
ある決意をもって80キロの道のりを歩く学校行事・歩行祭に臨んだ高校生。彼女には誰にも言えない秘密がありました。
青春小説なんですが、ミステリのような側面もある作品。謎が解明されたら別の謎が顔を出す。続きが気になって仕方なく、どんどん引きこまれてしまいます。
最後は最後でとても良い余韻を残してくれるのですが「もっとこの世界を堪能したい!」「まだ読み終わりたくない!」と名残惜しくなってしまう作品でした。

3位 辻村深月『スロウハイツの神様』
クリエイターが住むアパート・スロウハイツを舞台に描かれる物語。上下巻なのに読むのがあっという間でした。本作の魅力はとにかく伏線回収が凄すぎるです。
何となく伏線ぽいところの回収すら驚くのに「そんなところもあったの?」となるレベルです。色んなところから驚きの事実が現れます笑。
また、辻村さんらしい、優しさも感じられるのも良い点。才能がある者、才能がない者。どちらにもそれぞれの悩みがあって、日々葛藤をしている。読んだ人に勇気を与えてくれる作品です。

2位 米澤穂信『折れた竜骨』
中世ヨーロッパを舞台にしたミステリ。ソロン諸島の領主が何者かに殺害されてしまいます。容疑者は8名。犯人は一体誰なのか?という本格ミステリです。
しかし、実はシンプルな犯人当てではありません。暗殺騎士という魔法使いに操られた走狗(ミニオン)が犯人なのです。しかも、走狗には自分が犯人という自覚がない。
普通のミステリとは異なる、設定ありきのSFミステリ。本作はこの謎解きがとにかく素晴らしいのです。
納得感のある論理的な組み立て。そして、最後に明かされる真実。もちろん、他にも細かいどんでん返しもあるので、読んでいて飽きません。SFミステリを思う存分に利用した素晴らしい作品でした。

1位 米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』
5つの短編が収録されている作品。どれもラストの一行でどんでん返しが起こります。物語ってたった一行でこんなにも見え方が変わるのか…と思わされる作品ばかりです。
「どんなどんでん返しが待ち構えているのか?」を予想していても裏切られる素晴らしいオチばかり。特に2作品目の「北の館の罪人」が特に秀逸。まさかのオチで、数年経った今でも、思い返すと鳥肌が立ってしまいます。
後にも先にもこの作品以上の小説を読んだことがありません。とにかく素晴らしすぎる。迷っている人がいたら読んで欲しいです笑。絶対に後悔しません!
